2013年2月28日木曜日

いろいろな場面で使える言葉 можно を覚えよう!

よく使うロシア語と言えば、 да, нет, спасибо, хорошо などですが、それと並んでよく使う、言葉に можно があります。
許可を得たいときや、何か欲しいとき、して欲しいときなど、お願いしたり失礼したりする場面で役に立ちます。


ちょっといいですか? Можно?
(丁寧に言うなら Можно Вас на минутку?)

これいいですか?(これ下さいという意味で) Можно это?
(Дайте это よりも丁寧な言い方です)

見せてもらっても良いですか? Можно посмотреть это?

(マルシュルートカで、バス停以外の場所で降りたいとき)
ここで降ろしてもらえませんか? Здесь можно выйти?

写真を撮っても良いですか? Можно фотографировать?

トイレを借りても良いですか? Можно туалет?

大体の場合は、身振り手振りを交えつつ、単に Можно? とだけ言えば通じますのでとても便利です。


補足
можно の対義語は нельзя ですね。
можно の動詞形は мочь (я могу/ ты можешь/ Вы можете/мы можем/ он может/ они могут/ он мог/ она могла/ они могли)で、否定するときは не を付けて言うことが出来ますが、 можно は не を付けて言うことが出来ません (не можно は誤りで、нельзя と言わなければならない)。


私は車が運転できます。
Я могу водить машину.
Мне можно водить машину.

私は車が運転できません。
Я не могу водить машину.
Мне нельзя водить машину.
(Мне не можно водить машину …誤り)


ロシア語のмочь, можно, нельзя は、可能/不可能という意味と、許可/不許可という意味の両方に用いられます。
可能/不可能という意味ではなく、許可/不許可(禁止)であるという意味をはっきりさせたいときは、разрешено/запрещеноが用いられます。

ここでの喫煙は禁止です。 Здесь запрещено курить.

ただし、掲示物などでこうしろとか禁止だとかを表示する場合は、単に動詞の原形で書かれます。

禁煙 Не курить


能力があるという意味で出来るというときはмочьではなくуметьを用います。

私はロシア語が話せます。 Я могу говорить по-русски.
私はロシア語が上手に話せます。 Я хорошо умею говорить по-русски.

2013年2月27日水曜日

ロシア語の「格」はロシア語で覚えよう

ロシア語の名詞や形容詞は6通りに格変化し、
それぞれ
主格、生格、与格、対格、造格、前置格、
と呼ばれます。

ロシア語だと

主格 именительный падеж
生格 родительный падеж
与格 дательный падеж
対格 винительный падеж
造格 творительный падеж
前置格 предложный падеж

となりますが、こういう名前を覚えるよりも、
ктоとчтоの格変化で覚えた方がいいです。

つまり、

主格 кто-то/что-то
生格 кого-то/чего-то
与格 кому-то/чему-то
対格 кого-то/что-то
造格 кем-то/чем-то
前置格 о ком-то/о чём-то

ロシア人にロシア語でロシア文法について尋ねるときは、格(падеж)の名称で質問するより、кого-то/что-тоのような言い方で質問した方がロシア人にとって圧倒的に分かりやすいようです(文法用語だとなかなかピンと来ないのは我々日本人も同様ですよね)。

それに、格をこのような形で覚えると、あとの勉強でも上達速度が変わってきます。
例えば、
「なぜ」はロシア語で почему ですが、
これは前置詞 по が与格をとるため、疑問詞 что の与格 чему と合体して почему という語になっていることが分かると共に、
по +与格の言い回しは、「その語に基づく」という意味を持つ、
ということの理解にも繋がります。

コートを預けたり脱いだり

私達は冬にコンサートホールへ行ったら、クロークにコートを預けてから座席に向かいますね。
そのクロークをロシア語では гардероб と呼びます。 
ロシアだと、гардеробはレストランや学校、大学等どこにでもあり、冬場は利用する機会が多いので、この言葉はしっかり覚えておきましょう。

 гардеробにコートを預けたときに引き替えでもらう番号札は номерок といいます。「番号」のロシア語 номер の指小形ですね。

なお、гардеробでは通常荷物は預かって貰えません。特別に預かって貰える場合もありますので、どうしても邪魔になるような大きい荷物を預けたいときは聞いてみるのも良いでしょう。 


もう一つ。
 お客さんに「どうぞコートを脱いでください」というような決まり表現がロシア語にあります。
Раздевайтесь. 
раздеватьсяの命令形ですね。

деватьというのが衣服などを身につけるという意味の基本形で、
надеть (надевать) 着る・身につける
одеть (одевать) 着せる
одеться (одеваться) 着る
などが基本単語です。

раз-という接頭辞が、散るとか複数に分かれるという意味なので、 раздеватьは身につけた状態を解くという意味になり、 раздеватьсяは自分自身が解かれた状態になる、という意味になるわけですね。

一般的な脱ぐという動詞сниматьはこういう場面では使わないようです。 


更にもう一つ。
衣服などを身につけている状態は в чём-то (в +前置格)で表されます。
例えば、 私はシャツを着ています。 Я в рубашке.
私は眼鏡をかけています。 Я в очках.
私は帽子をかぶっています。 Я в шапке.
それぞれの中に入っている状態だ、という感じですね。 


補足:
надетьは日本語的に使います。
私はシャツを着ました。 Я недел рубашку.
服を着る、という言い回しは通常この動詞を使います。

одетьは「着せる」という意味なので、
子供にシャツを着せる одеть ребёнка в рубашку
 という使い方をしますが、一般的ではないようです。

誰々に何々を着せる、という言い回しは надеть что-то на кого-то
子供にシャツを着せる надеть рубашук на ребёнка
が自然です。

одеться は、服装に関して用いられます。
例えば
a. 70年代風の服装をする одеться в стиле 70х
b. 学校の制服を着る одеться в школу
aのような、服そのものではない概念的なものに関しては в чём-то (前置格)、
bのような、決まった服装(ユニフォームとか衣装)の場合は во что-то (対格)をとります。
なお、одеться в рубашку の様な言い方は不自然で、服装ではなく服そのものを着る場合は前述の надеть что-то という言い方をします。